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棘
戻れないって僕も分かってるけど
さっきだって繰り返してたんだろう
五月雨が窓を打って
弾けては 創り出す棘が
心の表皮を剥いてるようさ
青い林檎のように
逆立ったたてがみを揺らすように
抜き足と差し足で踊るワルツ
密やかな味を知って
何故か憂いを覚えたその目が
滲んでは灯りに棘創るのは
膿み出した痛みよ
五月雨が窓を打って
弾けては創り出す棘が
心の表皮をまた剥いている
窓を伝うこの雨が
折れそうな僕を撫でている
許されないはずの罪知るのは
奥の奥にまだ刺さってるから
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